2020年9月2日の夢

私は、小学生の女の子で、小学校の校舎の中にいた。

第一なんとか視聴覚室という教室に入る前の準備室にいて、(なんとかは、難しい漢字で、かつ達筆で読めない)

体育座りをしていた。周りに友達もいて、掃除の時間っぽいが、みんなで談笑してサボっていた。

この部屋は、人が寄り付かないので、掃除をサボったり、秘密の会話をするには格好の場所だった。

視聴覚室は、電気がついていなくて、真っ暗で、私には奇妙な部屋だった。

一度も入ったことがなく、部屋の中に部屋がある教室だったのもあり、入りづらい教室だった。

 

私たちは、視聴覚室に入ってみようという話になった。

視聴覚室に入ると、後ろをついてきた友達はいなくなっていて、

私だけになっていた。あれ?また肝試しかよ〜と思い、私は気にせず進んでいった。

視聴覚室のドアをあけると、広い部屋が広がっていると思いきや、

最初は狭い通路があって、通路の突き当りは、右に曲がれそうだった。

通路を右に曲がると、そこには、全く違う世界が広がっていた。

 

西洋の庭で、バラや色とりどりの草木がお生い茂っていて、

きれいな中にも、奇妙な植物がたくさんあった。

私は、ここは、魔女の庭だ!と思った。

すると、優しそうな魔女の母親と、魔女の子どもたちが出てきて、

私は、魔女たちのおもてなしを受けた。

特に魔女らしいことをしていないが、私は直感的に、魔女の家族だとわかった。

魔女家族は、西洋の魔女そのままというより、

女の子たちは現代の小学生の格好をしていたし、

魔女のお母さんも、現代の格好をしていた。

魔女の母親は、笑顔で優しくて、庭を案内してくれたり、

たくさんお話をしてくれた。

子どもたちは、ちょっと背の高い、髪の毛をギュッと細いみつあみを何本かゆった女の子と、

同じような髪型をした妹の2人組みだった。

私が来てすごく喜んでいて、笑顔が素敵な二人組だった。

私は、時間を忘れて遊んだり、おしゃべりしていたが、友達が心配するかもしれないと思い、

別れをつげて、元来た道を戻って、外へ出た。

友達は私に何も聞かなかったし、私が視聴覚室に入ったことは何も触れられなかった。

 

次の日、私は、またあの視聴覚室に行きたくなって、今度は1人で向かった。

視聴覚室に行くと、やはりまた魔女の庭についた。

魔女の庭は、いつものようにきれいで奇妙で、興味をそそるものばかりだった。

私は、あのやさしい魔女の母親に再会し、親しみを込めて挨拶をした。

すると、なぜか魔女の母親は、私に冷たくし、私を軽蔑しだした。人間である私を差別したのだ。

私は驚いて、魔女の母親がどうかしてしまったのかと心配になった。

あんなに優しかった魔女の母親が突然人が変わったようになってしまった。

 

しばらく驚いていると、子どもたち姉妹が私の手を引いて、家の中に隠れた。

魔女の母親は追いかけなかったが、ずっと暴言を外で吐いていた。

 

姉妹は、「母親がおかしくなってしまった、たまにおかしくなるんだ」と言っていた。

「きっと、理由があるはずだから、一緒に母親を助けてほしい」と、私に言ってきた。

 

魔法のある世界で、私に何ができるというんだろう。私は疑問に思った。

姉妹は、「魔法じゃ、母親はどうにもならないから、魔法と同じようなものがあるらしいから助けを呼んだ」と言っていた。

「私に魔法なんてないよ?」私は困惑した。

「でも、君が来たのは、何か意味があるはずだし、私たちは、それにかけるしかないの。」

 

小学生だった私にとって、人からこんなに一生懸命頼られることなんてなかった。

困ったら、いつも頼るおじさんがいた。私がどんなに不思議なことを言っても、必ず信じてくれる人だった。

私は、姉妹二人を連れて、おじさんのところに行った。

この視聴覚室から姉妹が出られるか不安だったが、無事に出ることができた。

魔女の母親のことは心配だが、急いでおじさんの家に行く。

おじさんの家は、とても大きくて、公民館みたいな人が集まれる家だった。

玄関から奥にいくにかけて、天井が高くなっており、古民家らしい古い梁がむき出しになっていた。

その木の色は、年期が入っていて、黒く飴色に輝いていた。

おじさんに一部始終を話すと、私たちを疑うことなく話を聞いてくれて、

おじさんはもしかしたら、日本の神通力を借りるのがいいかもしれないねと言っていた。

おじさんは、今日の夜、この家に魔女の母親を連れてこれるかい?と聞いた。

 

私たちは、方法はまだ思いつかなかったけど、とにかく今夜ここに魔女の母親を連れてくることを約束して、

おじさんの家を離れた。

私たちは話し合って、姉妹だけで、おじさんの家に魔女の母親を連れて行くことにした。

私がいると、また激高しそうだったからだ。

 

私は、自分の家に帰り、父と母に事情を話して、おじさんのところに行くことを話し、リュックに色々詰めた。

あっという間に夜になり、私は、おじさんの家に行ってみた。

すると、たくさんの人がいた。しかも、楽しそうだった。今からお祭りが始まるみたいだった。

私は拍子抜けして、おじさんは何をするつもりなんだろうと不思議に思った。

私は、姉妹が魔女の母親を連れてこれるか不安に思いながら、おじさんの家の前の道で、学校の方向を見つめたまま、立っていた。

おじさんは、「大丈夫だから」と言って、私を玄関に腰掛けさせた。

しばらくすると、玄関の引き戸が空き、魔女の家族が入ってきた。

魔女の母親は、激高している様子はなく、普通の近所のおばさんみたいだった。

周りをキョロキョロ見回し、

「お邪魔します。娘たちがお世話になって・・・」

そんなふうに、少し怯えながら、入ってきた。

魔女の母親は、娘に手をひかれて、玄関を上がった。

姉妹は、母親に、靴を脱いでね!と言った。

 

座敷に上がって、部屋に入ると、大勢の人が魔女家族と私を出迎えてくれた。

もう出来上がっている近所のおじさんもいるし、せっせと料理を並べる近所のお姉さんもいる。

魔女家族と私は驚いて、口をあけたまま呆然と立っていたが、

おじさんが、ようこそ!今日は、かわいい娘さんがお母さんに何かしてあげたいって言っていたから、

パーティーを開くことにしたんだ!驚いた?さぁ、座って、口にあうかわからないけど。

と、家族を席へと誘導した。

私も席へ行って、近所の人が持ち寄った美味しそうな食べ物を目の前に、

とにかく食べ始めた。魔女家族のことが心配だったが、魔女の母親は一口食べると、目を輝かせていた。

しばらくすると、魔女の母親は、近所のママたちと話をして、楽しそうだった。

姉妹は、私と一緒に近所の子どもたちと一緒に畳で転げ回って遊んでいた。

食事も終わりに近づき、片付けが始まった。

今度は、近所の夫婦がこの大きな座敷に、布団を敷き詰め始めた。

「今日は、みんなで寝るよ〜!」(この夫婦はリアルで知っている人、開業医をしている夫婦の姿をしていた)

あっという間に布団が引き終わって、近所のお宅も借りながら、全員お風呂に入り、

清々しい気持ちで、思い思いの所でみんな寝始めた。

 

あくる朝、早朝でまだ朝もやがかかっている。陽の光が眩しい。庭に魔女家族がいた。

魔女の母親は穏やかな顔をして、姉妹と話をしていた。ガラス越しだったので、声は聞こえなかった。

おじさんが起きてきて、学校まで車で送っていくと言った。おじさんの車は紺色のジムニーだ。

私は、魔女家族にさよならを告げた。「また、いつでも遊びに来てね。そして、私も、遊びに行くよ」

魔女の母親は、「私の世界でも、みんなでこういう魔法を使ってみるわ、本当にありがとう」と言って、

車は発進していった。

 

翌日、視聴覚室は、もうあの庭には繋がらなかった。